家具市場はもう最盛期の3分の1くらいになりましたよね。ただ、3分の1になろうが、市場は何兆円かあるわけです。市場の減少に関係なく、私たちは計画通りにやって、シェアをとっていくということです。
先が見えない時代に明るい兆しを他社に先駆けて見つけ、自分たちだけ次の好況へ向けて新たな手を打つ。これが一番、確実に差を付けられる。
「前例がない」、「経験がない」なんて言い訳を探している限り、なにも生まれません。
企業にとっても逆境の方がいい。なぜなら、他の企業と差が付きやすいからです。たとえ利益が出なくても、不景気の時に次の成長の種を仕込んでおくのが、一番効率がいい。
私たちは原材料が上がってきたときに逆に値下げしましたが、これは相当なインパクトがありました。これを可能とするためにも準備が必要です。不況に対する準備が差別化につながります。
同じ家具であれば、3割以上の品質機能が上がること。商品の価格と品質機能、この差があればあるほどいいんです。英語でいえば、バリューがあるということになります。
自分の頭がよくないことを知っているから、そのヒントを得るために、誰よりも現場をよく見ようとすることができる。
以前は楽をするのが好きでしたが、誰かのためにと高い目標に向かって皆で努力する達成感を知ったあとは、たとえ休みがなくても仕事が楽しいのです。
即断、即決、即行。失敗してダメだったら、戻ればいいし、止めりゃいい。
順境のときは、あまり人は育たない。努力しなくても数字がいいというのは、人を育てるということでは適していない。逆に景気が悪いときが一番、役員、社員の教育のためになる。
逆境は最大の教育の場。逆境だからこそ、今まで全く縁のなかった場所や発想で一から商品開発に取り組むことが出来る。
成功の秘訣は、顧客のためなら喜んで損をする覚悟にあり。
品質には徹底的にこだわっています。いくら安価でも、安かろう悪かろうでは話になりません。そんなことでは一度はニトリ製品を買ってくれても、二度目の購入はありません。
そもそも、売れる営業や、成績のいい販売員に着目することに、どれだけ意味があるのでしょう。それが企業にとって本質的なことかどうかを考えなければいけません。僕はナンセンスだと思います。
社員には採用時から「会社や社長のために働くなんて考えなくていい」と言い続けています。自己実現のために会社があるのだから、その会社を利用して成長してほしい。どんどん挑戦して、たくさん失敗してもらいたい。
■成功のための5原則「ロマン」「ビジョン」「意欲」「執念」「好奇心」
リーダーはロマンを抱き、 実現に向けた具体的な ビジョンを持つ必要があります。 さらに太陽のように明るい性格 であることも大切だと思います。 あとは即断・即決・速攻。
おふくろが、 僕が小学校1年生ぐらいから 米の配達を手伝わせて、 誰と会っても挨拶するとか、 いつもニコニコしていろとか、 そういう指導を受けていたのが、 こまめな人との付き合いの ベースになったと思います。
20代で実務を身につけ、30代で改善ができて、40代で改革ができないとダメだとよく言っています。「20年でスペシャルになれ」と。
20代のうちは、とにかくカラダを動かす時期だから。現場の最前線で何回も繰り返して、ありとあらゆる業務のオペレーションを体験する。それによって、仕事をするために不可欠な「観察・分析・判断」をする総合的なチカラが身につくのです。