グローバルな競争で問われるのは、「あなたは何が強いのか?」であり、それに対し「私はここが優れている」とストレートに表現できないとならない。
経営とはいろいろな人が集まって、自分の一番の強みを活かすことだと考えています。うちの社員にもよく言っているのですが、いまできるとか、できないということではなく、「自分としてこうありたい」「これがしたい」ということを思い描かなければいけない。人は高い目標があるほど頑張ろうと努力します。ですから、私の役割は目指すべき理想の会社とか、理想の商売を描くことだと考えています。
自分のやっていることが、間違っているのではないかと、いつも考えるべきです。経営、店舗、商品、人事などについて、日頃から根本的に否定していくことです。ずっと自己肯定が続くと、時代とズレていき、ある日、気づいたら手遅れだった、ということになりかねない。昨年売れた商品が、今年も売れるという保証はない。もちろん、経営の本質的な部分は通用しますが、表面的な方法は変えなければなりません。
商売とは成功したと思った時点で、ダメになります。成功はマンネリ、保守化、形式化、慢心を生むからです。だから企業の存続発展のためには、小さい失敗をどんどんすべきだと思います。致命的な失敗をする前に、ちいさい失敗を何回もして、それを財産にとらえて次に生かすのです。失敗して、転んで、起き上がる。その繰り返しの中で学んでいかなければいけない。最悪なのは失敗を恐れて立ち止まったり、ためらって何もしないことです。
商売はスポーツと同じ。一枚一枚積み重ねてやっていく、ということが一番大切。
海外はこういう方法ということではなく、グローバルワン、世界中で一つのことをやることが大事。
好き嫌いっていうのは、信用していないです。やっていたら、好きになるんじゃないですか。
いつも失敗の連続ですよ(笑)。商売に関して言えば、一勝九敗くらいです。ほとんど失敗してる。新しいことを始めて、成功する確率は、ほとんどゼロに近い。
とことんまでやること。自分の職業に関して、第一人者になるためには、少なくとも知るべきことは、全部知っておかなければなりません。もちろん、勉強が必要です。
人間は、希望がないと生きられない。希望というのは、自分で作らないといけない。向こうから希望が来るということは、まずありえない。
これから問われるのは、自分の頭で判断して、決めること。周りの空気、隣の人の行動に左右されるなんてことは情けないことだ。
最初からできる人は少数派で、「できる」と言われる人の多くは、できる人に自らを変えていったんだと思います。
スピードがない限り、商売をやって成功することはない。
会社の目的はファンを作ること、顧客を作ること。そのためには、常識を変えたり、服を変えたり、世界を変えていかないと、ファンはできない。
楽しく仕事をしたいと言っている人は現実を見つめていない。いい仕事をしようと思ったら、精一杯頑張らないといけない。
本当にその産業をやっていこうと思ったら、自分がやっている産業で世界を変える、みたいなことを思わないといけない。
どんな人でも納得できることを淡々と実行する。それが経営者だと思います。経営なんて、何にも劇的なこともないし、派手さもない、非常に単調でつまらないものです。
商売では甘い考えは通用しません。まず商品を買いに来るお客さんは非常にシビアです。自分のお金を商品と交換するわけですから、とても厳しい目で見てくる。
やっぱり一貫してやることが大事です。コロコロと意見を変えたり、昨日言ったことと今日言ったことが違う人を誰も信用しません。だから自分で言ったことは、必ず実践する。そういう一貫性が大事だと思います。
うちの会社では、会議はだいたい5分前から始めます。5分前にはみんな集まっているから、会議が始められるんです。会議に遅れてくる人は、僕は大嫌いです。