「真実」の拍手、「真実」の笑顔、「真実」の涙。嘘や建前の多い世の中にあって、「真実」を私に教えてくれたのは施設の人たちでした。
お金も時間もない人は、福祉に対する理解を示し、実際に活動をしている人に拍手を送るだけで十分。それでもう立派な福祉家なんです。福祉ってそういうもんです。
はじめて訪れる人はきまって「なんでこんなところに家を建てたんですか。ふつう、芸能人の別荘っていったら、軽井沢とか箱根でしょう」と言います。そこへ年に何回か行って、自然に還るという暮らしをこれまてずっと続けてきました。
自然のなかで、遊びながら子どもたちを教育する。そこから得られるものは、成長したあとかならずプラスに働くはずです。動物や植物すべてに命があるということ。そしてその命かどう生きていくかということ。自ら生きていくうえで大切なことに気づくはずです。
私が歌を披露すると、両手を合わせて私のことを拝み、涙を流して「ありがとう」を繰り返したのです。そのときは深い考えがあって養老院を訪れたわけではありません。「行ってみようか」ぐらいの軽い気持ちでした。
金儲けをすることがスケールの大きいことだと勘違いしている輩もいます。金儲けなんていうのはしょせん、自分の欲なんですから、小さな話です。金は社会を回していくためのものであって、自分のものにするものではありません。
育てている私としては、やっぱりその木が育って、棄っぱが勢いよく青々となり、やがて小さくても大輪でも花を咲かせ、実がなってほしい。その木に花も実もある一生を送らせたい。人間の一生についても同じです。
人が年を重ねて成熟していくこと。これは、植物で言えば若葉の頃、つまり若いうちにどれだけ力いっぱい生きたかということにかかっている。
思いを遂げたい。一生懸命育てた分、花を咲かせ、実をつけてほしい。一生態命取り組む分、一緒に汗を流してほしい。一生懸命与えた分、本気を出して向かってきてほしい。
人間の幸せというのは、やすらぎを共有できる人を持つことにある。結局は人との心の結びつきだと、ぼくは思いますね。
まとめ
今回は「杉 良太郎」の名言・名セリフ集をご紹介しました。
お気に入りの名言や心に響く名言は見る人によって変わります。
「杉 良太郎」の名言には、今回ご紹介していないものの中にも、まだまだ名言と呼ばれるものが数多く存在するでしょう。
ぜひ自分のお気に入りの名言を見つけてみてください。