イメージボードを見たときに、少ない線で描いているのに迷いがないので「線を選ぶセンスがあるんだな」って感じて、「これは任せて大丈夫だな」って思いました。
個人的には劇中に登場するキャラクターたちのためにマンガを描いているっていうのがまずあるんです。次に「自分が読んで面白いか」「自分でお金を払って読みたいマンガかどうか」っていうのを基準にしていて。
「新しい作品も読みたいんですけど、『BLEACH』関連のマンガも見たいんですよね」って言われて「ええっ?」ってなって(笑)。
「BLEACH」の死神たちは東梢局(とうしょうきょく)というところにいて、東梢局という単語を出したときから「東があるってことは西もあるよな」とは考えていたんです。
なんでだろう……。西で描くならロンドンだなと最初から思っていました。
島国ですしね。
でもさすがに読み切りだけだとできないだろうから、「(続きを)描かなきゃいけないんでしょう?」って思っちゃって(笑)。
僕、ものの名前を考えるのが好きなんですよ。
そうそう、シルエットはまだ考えてないんです。
ああよかった(笑)。僕も話を聞いたときに「まあ破れたほうがセクシーなんだけどな」とは思っていたので。
ああなるほど、ずっと破れている。
リバース・ロンドンって建物がなくならない設定なんです。
違和感に気付く人がいると思うんですが、その違和感はこの先描くとこなので置いといてください(笑)。
僕、小説を読んだりゲームをしたりするときも行間で読ませてくれる作品がすごく好きで、全部言われてしまうのが嫌なんですよ。
「正気か?」と思いました(笑)。
アニメ化のオファーをいただいたときに、僕から「この作品の監督です、みたいな代表作がない方でもいいから、とにかく若くて僕が名前を知らないような方に監督をやってほしい」っていう話をしたんです。
マンガのほうでコマを大きくしてシーンを強調しちゃうと、「こんなことで悩んでてなんなの」みたいな感じになっちゃうんじゃないかと思って、コマの小ささでメイシーの心細さを表したんです。
僕は実は今回の映画には2つの理由から余り大きく関わっていません。
正直、完成品を観るまでは『気に入らなかったらコメント書かないよ』と言っていました。コメント書けて良かった
スピードとスケール感のあるアクションは、日本映画として新しいレベルに到達しています。