日常での気づきが企画の出発点。たとえば、電車の中吊り広告を眺めて見出しの配置やキーワード、色使いの工夫など気付くことを挙げる。間違っていてもOK.大事なのは、自分の中にネタをたくさんストックすること。
マラソンでもハワイに行くでもロマネ・コンティを飲むでも、何でもいいですけどね。一回だけでも経験すれば、十分に記憶の複合を起こすネタになる。一回やるのとまったくやったことがないのでは、雲泥の差があります。
ターゲットを絞り込むことの重要性は誰でも知っていることですが、案外、徹底されていないものです。ターゲットをしっかり意識するだけでも、発想は変わってくると思います。
成功している起業家に、どのようにビジネスモデルを考案したのかを尋ねると、たいがい、2つ以上の記憶を結びつけた話が出てきます。
来ない大チャンスを待ち、目の前にある本当のチャンスを見過ごしてまっている人のいかに多いことか。
若い人は人生経験も浅いし、ネタに自信がない人も多いでしょう。それなら「相手にしゃべってもらおう」と考えた方が、気が楽になります。最終的には「相手が9割しゃべっている状態」を目指すといいでしょう。
商談などで緊張してしまう人も、実際の自分以上の自分をみせようとしているのです。そういうプライドは捨てて、そのぶん、相手から学びたい、話を聞かせてもらいたいというリスペクトを強くする。そうやって場数をこなしていけば、質問のスキルは自然に上がっていきます。
接待にしろ何にしろ、予算が少ないって嘆く人が多いですよね。でも、そういう人はお金があっても駄目だと思います。予算がデカすぎてさぁって、今度はお金があることを言い訳にしますよ。
会食などで相手が楽しかったと感じるのは、じつはその人自信が気持ちよくしゃべったときです。それには聞き上手に徹しているだけでは駄目です。「あなたの話を本当に聞いていますよ」という信号を送ることがとても大事です。接待の上手い人って、自分が面白い話をするわけじゃないんです。
会議には必ず「そもそもの目的」があって、それを達成することが、参加者全員に共通する勝利のイメージでなければならないからです。でも実際は、俺だけが目立てばいいとか、盛り上がればそれでよしという人が、どの業界にも実に多い。周りがどうだろうと、自分だけは常に「そもそもの目的」を忘れないことを心がけてください。
ただ奇をてらった企画書がいいわけではありません。大切なのは与えられた課題の枠内の中で「ふり幅」をできるだけ大きくすることです。「ありそうでなかった」企画を出すことが重要なのです。そこで市場調査をしたり、相手にヒアリングをして本当に望んでいる課題について考えます。その枠の中で、他が思いつかない解決策を盛り込んだ企画なら通るでしょう。
企画書を書くときのポイントは、自己満足ではなく実際に読むクライアントのおじさんでも「いいね」と言わせるわかりやすさです。昨年、「イクメンオブザイヤー」の企画をプロデュースしたのですが、男の育児参加という意図がまずは説明いらずで伝わるはずです。一言で心に響くタイトルを考え、その後に相手が抱えている課題に対する解決策を個条書きで示すのが基本です。
議員さんたちの頭の中にあるのは、次の選挙と、手に入れられる役職と、それを看板にして食べていける老後のことばかりなのでは…。
ある程度形になった企画を他のジャンルのヒット商品を比べてみる。共通の要素が見つかれば成功の確立が高い。あえて他のジャンルと比べるのがコツ。同じジャンル内で比べると、似たような内容のものしか生まれないから。
「押しつけをしない」というのは、近年のヒットの大きな条件だと思います。
何事も満足したらそこで終わり。
皆が知っている売上げランキング一位の商品と、これまた皆が買っている人気の商品をくっつけたって、誰でも思いつくようなことしか出てきません。人と違うアイデアを生み出すためには、どうでもいいようなことをたくさん記憶しておくことが重要なんです。そうした記憶こそが、「なんであの人は、あんなことを思いつけるんだ」という発想の源になります。
相手のスイッチが入る質問を投げれば、一気にしゃべってくれます。ポイントは「いろいろな答え方ができる聞き方」をすること。例えば、「今日、どうでしたか?」などでいい。何を返してもいい質問なので、相手も気軽に言いたいことが言えます。
人にはそれぞれ会話のリズムがあります。何か聞いたらすぐ言葉を返す人も、「間」を取る人もいる。相手が何を話そうか考えている時に、間が空いたと思って違う話題を振ったら、相手は気を悪くします。間が空いたら、まずは待ちましょう。
私はメディアでの著名人との対談や初めて会う方との会食などで、一時間なら、そのうち5分間程度しか話していません。あとはもっぱら相手の話を聞いています。ところが、終わってみると「おちさんの話は面白いですね」といわれることが多い。それは、相手に気持ちよく話してもらっているからです。「楽しい会話だった」という記憶が「おちさんの話は面白い」に変換されるのでしょうね。