私の一番の幸福は脱稿の「了」の字を書いたとき。決して出版社からカネが振り込まれたときではない。ナルシストのせいだろうか、自分の本を読み返して笑ったり、誰が書いたんだよなどとひとりごちてみたりするのも、最高に幸せである。もっとも私のリタイアメントは当分先のこと。書くことは最大の道楽。まだまだ書き続けていきたい。
(「白熱して空気が悪くなって揉めてしまうこともありますよね」と問われ)ありますよ。その人の読み方によってそれぞれ小説は違うから。孤独の○、孤独の×になってしまうこともあります。そういうときもその理由に対し責任を持たないとだめ。論理的に説明できなければならない
貧乏の苦しさっていうのは、選択肢がない苦しさなんだ。持っているお金の額がいくら、なんていうのは関係ないのさ。
小四郎の真面目な生き方は僕の青春時代の理想像なんですよ。僕は、20歳前後のころは真面目じゃなかったからなぁ(笑)。悪いことをいっぱいしつつも、「真面目にならなきゃ」ってずうっと思ってきた。人生に悔いはないが、唯一がそれ。
(「コロナ禍が続く中、どのように過ごされていますか。」と問われ)私は多趣味に思われているようですが、まったくそんなことはないんです。やりたいことの九〇%は、もう本を読むということ。この家にいる時間はむしろ読書に持ってこいだ、という感じを強く持っています。とにかく本を読み続けているので逆に原稿が遅れてしまって、いったい僕は何をやっているんだろうと思ったりもしました(笑)。
口当たりがよいというのは、僕には一番うれしい言葉なんですよ。というのは、僕は自分で小説を書くに当たって、わかりやすい、読みやすいというのを一番の目標にしているんです。
日本人の顔に知性が感じられなくなった。哲学は普遍の「やさしさ」に姿を変え、議論は闘争の一部とみなされて避けられ、文学はゲームと不毛のおしゃべりに時間を奪われ居場所をなくした。
親に死なれて落ち込んでいて、それでもギャグを書かなきゃならない。申しわけない、申しわけないと思いながらギャグを書いたんですけれど、まあ、その埋め合わせもありまして、小説の中で母親を真っ先に極楽に送ったわけです。
読書っていうのは、本来自分の知識、教養を高めるべきものであるんだけれども、これは建前だな。本当は本を読むしかやることがないから本を読む。
最近、実はiPadを買った。信じられないことまでわかる。わかった時、つい結構広い自分の書庫を振り返ってしまった。ここは何のためにあるのだろうと。
まとめ
今回は「浅田 次郎」の名言・名セリフ集をご紹介しました。
お気に入りの名言や心に響く名言は見る人によって変わります。
「浅田 次郎」の名言には、今回ご紹介していないものの中にも、まだまだ名言と呼ばれるものが数多く存在するでしょう。
ぜひ自分のお気に入りの名言を見つけてみてください。