釈迦といふ いたづらものが 世にいでて おほくの人を まよはすかな
借り置きし 五つのものを 四つ返し 本来空(くう)に 今ぞもとづく
わざわいというものは、元々福の裏返しにすぎず、福と禍は一筋の縄に過ぎないと信じる
秋風一夜百千年
彼の一仏は、水の器物に従うがごとし。陰陽寒熱の因によりて、種々変ずるがごとし
釈迦は、生まれつき偉い人のように思いがちだが、元々我々と同じような人間であった。しかし釈迦は6年間苦しみながら修行をし仏となった。そこが我々と違うのだ
濛々炎々として、三十年、濛々炎々として六十年、末期に糞をさらして梵天に捧ぐ
見たことも聞いたこともない
むさぼりと怒り・恨みの煩悩の根本は、言ってもしょうがないことを言って嘆くことにある
じぶんは この世とあの世のあいだで、一休みしているだけなのだから、なにがあろうとわが道をいく、
門松は、冥土の旅の一里塚。めでたくもあり、めでたくもなし
今日は大燈国師の命日の前日で本堂ではたくさんの坊主たちが、禅商売用の香を焚き、経を読んでいる。その声がうるさく邪魔になってしょうがない。私はちょうど美人との情事を終えたあとで、こっちの方が私には大事だと話していたところだ
欲得をすて、たりることのよろこびをしるところに、さとりがひらけてくる
大空の月、もろもろの水に宿りたまうといえども、濁れる水には宿りたまわず、澄める水のみ宿りたまうがごとし
つまらぬ争いの根本は、永遠の過去から引き継いだ人間の愚かさ、つまり自分に執着する心情なのだ。それをいつまでも担いで歩けば重かろうに。蝶のあの軽々とした姿に比べて何と愚かなことか
ほとけのおしえはかたちのないものだ
我はこれ何者ぞ、何者ぞと、頭頂より尻まで探るべし。探るとも探られぬところは我なり
今日ほめて明日わるく言う人の口。泣くも笑うも嘘の世の中
分け登るふもとの道は多けれど同じ高嶺の月こそ見れ
人間の有り様は、万事が止まることがない。生の始りを知らないと、死の終りを弁えない。やみやみ茫々として、苦しみの海に沈んでいく